dX電子契約
株式会社高木工業所様
代表取締役 髙木 祐樹様
近年、契約業務を電子化する会社が増えています。ただ、中小企業の経営者のなかには、新たな仕組みを導入することやコストに対する不安を抱いている人もいるかもしれません。そこで今回は、ビジネスdXストアが提供している「dX電子契約」を導入することで、契約の電子化を実現し、コスト削減や業務効率化につなげている株式会社高木工業所の事例を紹介します。
1963年に創業した株式会社高木工業所は、水まわりや空調関係の設計・施工・保守管理を担う会社です。本社は大阪市高槻市にあり、大阪北部を中心に店舗や工場、さらにマンションや戸建といった幅広い物件の工事や保守を行っています。従業員は約15名で、高木工業所では受注と現場の進行管理を中心に行い、実際の施工は協力会社や一人親方のような個人事業主に委託しています。
同社の代表取締役である髙木祐樹さんは、自社を取り巻く状況について次のように語ります。
「建設業はこれまで、あまり労働環境に恵まれた業界とは言えませんでした。そのせいか、今は深刻な人手不足に直面しています。しかしその一方で、国の主導のもと、働き方改革が求められ、残業規制などの法整備も進み始めています。当社でもこうした法令を遵守し、従来の建設業界の労働環境を少しでも改善したいと、社労士といった専門家のアドバイスをもとに働きやすい職場づくりに取り組んでいます」
その一環として同社がまず導入したのが、勤怠管理ツールの導入でした。これにより、従業員の自宅と現場との直行直帰が可能になり、タイムカードを押すためだけの出社といった無駄がなくなったといいます。そして、髙木さんが次に解決すべきと考えていたのが、契約書まわりの課題です。
「当社では施工をお願いする協力会社さんに業務を委託する際、これまでの商習慣もあり、正式な契約を結ばないまま、発注することも少なくありませんでした。しかし、コンプライアンスが厳しくなる昨今、万一のトラブルを避けるため、本来は法的な根拠のある契約書を結ぶべきだと思っていました。
しかし、協力会社の皆さんはやはり現場仕事に忙しい。紙の契約書を送って、捺印いただき、返送してもらうというのは、大きな負担になってしまいます。当社にとっても同様です。そこで、契約業務を電子化すれば、協力会社と当社の負担を最低限に抑えた上で、正式な契約が交わせるのではないかと考えたのです」
電子契約自体はすでに取引をしている大手ゼネコンや社労士が導入していたため、それがどのようなものなのか、髙木さんもよく理解していたそうです。ただ、高木工業所のような規模の企業が導入して、費用対効果の面でメリットがあるものなのかどうかがわからなかったと言います。
「電子契約の導入について日頃からスマホの購入・運用などでお世話になっているドコモビジネスの担当者に相談したところ、『dX電子契約』を紹介されたんです。利用料金を聞いたら思っていたより安かったので、すぐに導入を決めました。クラウドサービスなので、導入のための手間は一切かかりませんでした。実際に私自身も操作してみましたが、簡単でとても扱いやすかったです」
受け入れてもらえるか心配だった協力会社に対しても、説明会を開き、実際に試してもらうことで、スムーズに理解を得ることができたといいます。導入後も社内や協力会社からは不満も出ず、今では契約関連のやりとりはすべて『dX電子契約』で行うまでに浸透しました。
「経営者としては、印紙代を負担することなく法的な根拠をもつ契約書を残せるようになったことは大きいですね。発注に関する担当者の手間も減り、業務の効率化にもつながっています。
協力会社の方からも“現場からでもスマホで処理できるから楽だよ”という声をいただいており、書面のやりとりがスピーディーになりました」
現在、高木工業所では施主から直接依頼を受けた工事の契約も「dX電子契約」で行っています。
「これまで一般顧客との一定金額以上の工事は、工事請負契約書を作成して、自宅に伺うか郵送をし、捺印してもらっていました。しかし、『dX電子契約』を導入したことで、こういった紙でのやりとりがなくなったため、契約締結までの時間が大幅に短縮され、手間やコストも格段に削減できています」
『dX電子契約』はクラウドサービスなので、紙の書類のように保管の手間や紛失のリスクがありません。後から契約内容を確認したいときに簡単に検索できる点もメリットです。建設業界のなかでも、ITツールを積極的に導入して働き方改革を進める髙木さんに、今後の抱負を伺いました。
「深刻な人手不足のなか、優秀な人材を獲得し、定着してもらうには、労働環境の改善は不可欠です。そのためには生産性の向上や労働環境の改善を積極的に進める必要があります。
これからも有益なITツールなどは積極的に活用し、高木工業所は働きやすい会社だと、社員みんなが胸を張って言える。高木工業所で働きたいと多くの人に思ってもらえる。そんな会社を目指していきたいと考えています」